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2026.10.07|川治メッセージ

過去を肯定しなくても未来をつくる

K-NEXTの看板。成果が出た学びのパーソナル空間

― プラス思考でも、勇気があるわけでもない。ただ…… ― 「川治先生は、メンタルが強い。プラス思考ですよね」 「運にあやかりたい」 半分はリップサービスでしょうが、最近の面談で、そんなことを言っていただくことがあった。 (約半年間、通ってくださる方からの言葉なので、ありがたく受け取っています) でも、本当の自分は少し違う。 運はいいと思うが、私はプラス思考の人間ではない。我慢強い方だとは思うが、腹は立ちやすい。 「あのとき、こうだったら」と思うことも多い。忘れられない人もいる。忘れたくないこともある。 全部を水に流して「過去は善。あれも人生のいい経験でした」 なんて笑えるほど、私は立派な人間でもない。 昨日まで大切だった人が、今日から突然「どうでもいい人」になるわけでもない。 要するに、引きずるタイプなのである。 それでも、朝が来る。 ここ数年、ニュースを遮断し、できるだけ「自分で変えられること」に集中するようにしている。 無駄なことを考え込まないためにも、目標を立て、自分の勉強をする。 夕方になれば「先生、ここ、何回考えても分かりません」と言われれば、教える。 その子たちが「成績が上がった」と報告してくれれば、うれしい。 思うような結果が出なければ「では、次どうする」と一緒に考える。 そうしているうちに一日が終わり、また次の日が来る。 一日が、ほぼその繰り返しである。 だから「今日もポジティブに頑張ろう」なんて思って生きているわけではない。 前を向けない日にも、やるべきことをやる。ただ、それだけである。 若い頃、自分を動かしてきたものの一つは、怒りだった。 無能な権力者や上層部に対して「せめて自分の周りの世界は豊かにしたい」「黙って結果を見てろ」そんな思いがあった。 世の中すべてを変えようなんて思わない。自分の力が届く範囲で、結果を出せばいい。 たぶん、今もその気持ちは残っている。 だから、縁ある方々と将来を描け、K-NEXTをもっと面白い場所にする。 この先の厳しい時代も、自分たちの力で稼ぐ。 若い世代につながる新しいサービスを残す。 そして、言葉で何かを証明するより、設定した結果を出した方が早い。 やはり、私はそういう人間なのだと思う。 若い頃は、強い人間になりたいと思っていた。 特に石原慎太郎という政治家に憧れた。 己の言葉で語り、その言葉に責任を持つ。だから、強い。 そんな男が格好いいと思っていた。背伸びして、物真似をしたこともあった。 でも今は、少し違う。 強い人間になることより、自分の弱さをごまかさずに生きることの方が、難しいのかもしれない。 人は、過去を全部きれいに片づけてから、次へ進むものではないのだろう。 無理に忘れようとも思わない。失敗から立ち直ったふりもしない。 その代わり――自分で選んだことは、やり抜く。そして、結果だけは出す。 今は、それでいいと思っている。 人間万事塞翁が馬。昔から好きな言葉である。 何が幸せで、何が不幸なのか。 そんなことは、その瞬間には分からない。 それは、頭では理解している。 それでも、失ったものは戻ってこない。 すべてが「良い思い出」になったと、きれいに片づけることもできない。 ただ――あの出会いが、自分の人生にとって最終的に何だったのか。 それは、まだ決まっていない。 「天命を知る」という年齢になっているが、私にはまだ人生の答えなんて分からない。 最後まで答えが出ないことだって、あるのだろう。 それでもいい。 過去を肯定しなくてもいい。 立ち直ったことにしなくてもいい。 忘れなくてもいい。 ただ、続きをやる。 そして、自分なりの結果を残して勝つ。 その先で、過去の意味が変わるかもしれない。 変わらないままかもしれない。 未来の準備をしていく。自分はまだ、途中にいるだけなのでしょう。

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